信託銀行って何?

最近仕事で信託銀行という業態に関わる事が多くなりました。これまで信託銀行に顧客として関わった事が無く(そんなにお金無いし)、「信託銀行が分かる」的な本を読んでなんとなく分かった様な分かってない様な感じ(間違いなく分かってない)です。

信託銀行(Wikipedia)

ひたすら難しい言葉で書いてあるけど、要は「信託」という特殊な業務以外は商業銀行(いわゆる普通の銀行)と同じって事みたいです。その「信託」は何かというと僕達が資産(お金・有価証券・手形・土地)を信託銀行に預けて代わりに運用してもらうというスキームの様です。

そう表現するとまた商業銀行との違いがよく分からなくなるけど、「お金を預ける人がどっちの信用リスクを取っているか」という違いみたいです。

  • 商業銀行:お金を預けていた(預金)銀行が潰れると1,000万円(ペイオフ)までしか返ってこない。
  • 信託銀行:資産を委託していた(信託)銀行が潰れても資産は目減りしない。

これだけ見ると皆信託銀行に行きたくなるけどそうじゃないと。笑 信託という「入れ物」は銀行のお金とは別に管理されているから、逆にその「入れ物」の中からTOYOTAの株を買っていて今みたいに大きく値下がりした場合は、預けていた資産が目減りしてしまうという事ですな。なるほど。

ではこの信託銀行っていう業態は何で儲けてるのかというところですが。例えば住友信託銀行

住友信託銀行 2008/2/12会社説明会資料

連結実質業務純益(2,154億)の内訳は以下の通り。

  • 銀行業務1,561億:市場資金394億、商業/投資銀行871億、預金等296億
  • 信託業務691億 :証券代行91億、年金/投資管理213億、証券管理117億、不動産270億

合計しても全然数字が合わないけど・・・まあいいや。 こうやって見ると信託特有の業務って1/3くらいなんだなあ。意外と小さい。他の銀行も今度整理して見てみたいと思います。でも三菱UFJ信託とかはここまで細かい情報が開示されていないんだよね。年金は「サービス差別化困難→手数料競争」っぽいし、不動産も今のご時勢大きな伸びが期待できないとなると消去法でリテールで投信販売注力とかになっちゃうのかねー。なかなか未来像が描き図らいのはSIerだけじゃないと。笑